大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京地方裁判所 昭和41年(ワ)11203号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕<証拠>によれば、本件事故により各物件が著しく毀損もしくは汚損され、使用不能となつたものと認められる。したがつて右の各物件については滅失したと同視すべきであるから、被告は本件事故当時の右各物件の交換価格相当額を賠償すべきであるが、<証拠>によれば右各物件は毀損当時いずれも中古品であつたことが認められ、これら各物件が本件事故当時購入後間もないもので、新品同様のものであつたことの立証も、また逆に、既に使い古されて滅失に瀕していたものであつたことの立証もない本件においては、これらはいずれも中程度の中古品であつたものと認めるのが相当であり、また右各物件の品質についても結局立証がないから、中等の品質を有するものであつたと認めるのが相当である。そして一般に中古品が毀損された場合において毀損されたものと同程度のものの調達が不可能である等特別の事情がないかぎり、当該物件の毀損当時における客観的価格をもつて損害賠償となすのが相当であり、本件の場合、右のような特別の事情を認めるにたりる証拠がないから、右各物件の本件事故当時における客観的価格をもつて損害額となすべきところ、原告はその本人尋問において、右各物件についての原告らの請求額は新品の購入に要する金額から相当な減損額を控除して見積つたものである旨供述するが、右見積りが中等の品質を有する中程度の中古品の価格の算定として客観的に適正であることを確認するに足りる証拠はなく、むしろ右請求額は各品目の中等の品質を有する新品の価格に近いものと認めるのを相当とするから、これを一律に半減した金額をもつて、その中程度の中古品の客観的価格と認める。(中田早苗 川上正俊 魚住庸夫)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!